récital : Felicity Lott(sop) Graham Jhonson(pf)
Saturday, March 31st, 2007posted by kumaco
歌曲のリサイタルを聴きに行きました。
Felicity Lott (sop)
Graham Johnson (piano)@Strasbourg opéra
今まで聴いた歌曲リサイタルで、最も優れたピアノ伴奏でした。1曲目が始まったとき、信じられないくらい美しいピアノに、なぜかほろりと泣けてしまいました。もちろん、隣で聴いていたmaroの目にも..
Graham Johnsonは世界的な声楽伴奏ピアニストで、CDも多く録音されています。アメリカの大学図書館にもかなりコレクションがあり、案外気付かないうちにこの人のピアノを耳にしているという人は多いかもしれません。
歌手の方は最盛期を過ぎた感じはあったものの、1つ1つの曲を徹底的に研究しているのがよく伝わって来ました。
プログラムは、Mahler, Schumann, Wolf, Duparc, Pierre Capdevielle, Henri Sauguet, Debussy, Noël Coward, Hahn, Oscar Straus, André Messagerと一見好きなものを寄せ集めたように見えますが、綿密に流れを考えて作られていたようです。
印象的だったのは、Schumann “Myrten”という曲のとき。後奏のピアノソロには有名なフレーズが組み込まれていて、それは誰もが知っているフレーズなんです。なぜならシューベルトの”Ave Maria”のサビの部分だから。そこで、ジョンソン氏は大きくミスタッチをしてしまいました。その瞬間、百戦錬磨をくぐり抜けてきたであろう彼の恐ろしさを見ました。なんと間違えた音を繋いで、さり気なくメロディーにしてしまったんです。さり気ないけれど、皆を説き伏せるような何とも言えない威圧感があって、”ひょっとして、間違ったと思った私が間違っていたのかな?”と思ったくらいの冷静沈着ぶりでした。あの瞬間のジョンソン氏からは、きっと青い炎(オーラ?)が出ていたに違いありません。
Felicity Lottは1947年生まれ、Graham Johnsonは1950年。30年以上コンビを組んでいるそうです。このリサイタルで、初めてアンコールを最後まで(7曲)聴きました。
Felicity Lott website
www.felicitylott.de
Graham Johnson
www.allmusic.com/cg/amg.dll?p=amg&sql=41:31890~T1